
私の17年間の社会保険労務士としての経験の中で、最も印象に残っている言葉が「人事制度は組織のソフト面をすべて変えてしまう力を持っている。」というものです。ということは会社にとって完成度の高い、優れた人事制度を作らなければならないのだが、これを作るのが極めて難しく、またその運用は大変です。
そもそも優れた人事制度とは何かということですが、少なくともその会社の経営理念と一体化したもののはず。例えば経営理念において「顧客第一主義」を掲げていながら、人事制度は個人別成果主義やノルマ第一主義というのでは、遠からずその会社は綻びが出ます。
近年、少子高齢化社会の進展による人口構成の変化、価値観の多様化と消費者ニーズの変化、業界や業種を超えた競争の激化、高度情報化社会の到来など企業を取り巻く環境の変化が著しくなっています。 このような環境変化に対応するためには小手先の改善策では無理で、経営理念の成文化、経営戦略の抜本的見直し、経営組織の変更、人事労務制度の改革が必要になります。
また、企業経営上、以下の3点が大事で、なおかつ連動していなければなりません。
- 戦略をたてる
- 組織をつくる
- 人を動かす