
経営が思うようにならないときこそ、「人」(戦力としての価値)の大切さに気づかされることがあるのではないかと思います。「できる社員がいれば業績が伸びるのだが……」とか「始めたい新規事業があるのだが、それをやれる社員がいない」という声を耳にします。経営者の方のお話をじっくり伺うと、過剰な人員を整理したいという反面、自社で山積みとなっている課題に対処できる「人」がいるならばいつでも採用したいという「潜在的な求人ニーズ」が存在します。
「人」の募集・採用は難しいものですが、どのような募集・採用でも採用基準、選考基準があります。自社の経営理念、経営戦略、経営方針、今後の事業展開を念頭において、中途採用ならば、
- 技能
- 経験
- 年齢
- 教育と訓練
- 外見
- 積極性・器用さ・注意力・適応性
- 感情の安定性と責任感
- パーソナリティ
- 自社を志望した理由
などが基準になります。このような選考基準を満たす求職者を採用することが大事です。ところが、焦ったりして 無理な採用をすると後日、悔やむことになります。選考方法には、①書類選考、②筆記試験、③面接試験、④適性検査などがあります。これらの諸方法を有機的に、かつ弾力的に組み合わせていきますが、時間と経費を惜しまないで最高の人材を採用しなければなりません。
募集・採用というのは会社の盛衰を決定づける要因ですが、「どうすればいい人が採れますか?」というのが経営者の素朴な質問です。その場合は、私は「採用活動は魅力ある会社作りから始まる」と答えます。現在働いている従業員から「働きやすい」といわれる会社であれば自ずと「いい人」「長く働いてくれる人」も集まってきます。