メンタルヘルス

メンタルヘルス

メンタルヘルスとは心の健康のことです。最近、成果主義、仕事のプレッシャー、あるいは職場の人間関係などによるストレスのため、うつ病や精神的に不安定な状況に陥る人が増加しています。特に業績向上の源泉を労働者の「長時間労働」や「精神力」にのみに求める昔体質の企業において、メンタルヘルスの問題が深刻化しています。

平成18年3月に厚生労働省によって策定された「労働者の心の健康の保持増進のための指針」では、「心の健康問題が労働者、その家族、事業場及び社会に与える影響は、今日、ますます大きくなっており、事業場においてより積極的に心の健康の保持増進を図ることは、非常に重要な課題となっている」とされています。しかしながら労働者健康状況調査によると、「心の健康問題に取り組んでいない」事業場が大半で、そのうち40%が「取り組み方が分からない」ことを理由として挙げています。

メンタルヘルスケアにおける最大の失敗事例は、うつ病になっている人を励ましてしまうことです。善意の行為が逆にうつ病を悪化させる結果に追いやってしまいます。このような事例を聞くと、メンタルヘルスで大事なことは、まず「心の健康問題」に関して事業主及び従業員が必要な基礎知識を持つことです。そのためには事業主が、従業員の意見を聴いて、事業場の現状とその問題点を明確にして、それぞれの事業場の実態と必要に応じて、その問題点を解決する具体的な取組事項等についての基本的な計画(「心の健康づくり計画」)を策定することです。その後の計画の実施に当たっては、関係者に対する教育研修及び情報提供を行い、メンタルヘルスケアを効果的に推進し、職場環境の改善、職場復帰のための支援が円滑に行われる必要があります。

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